『既婚者と離婚者』
作:谷崎潤一郎
発表:1917年1月6日

タイトル通り、既婚者と離婚者が対話する短い劇。
離婚者は「離婚は良いことだ」という論を巧みに展開し、既婚者はそれを羨ましがる。
離婚者の言の通りなら、彼は巧みな手腕で自ら切り出すことなく離婚を成功させた成功者、のように受け取れるが、どことなく話が胡散臭い。
この人、ひょっとして単に愛想つかされて出ていかれた感じでは…という感がなくもない。
そう思って読んでも台詞とは矛盾しないので、どんなニュアンスで演じるかは演出次第。
それも戯曲の面白い所。



【収録】
『谷崎潤一郎全集・第五巻』
2016年/中央公論新社

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【メモ】

時 現代
所 ある年若き文学士の家
人物 文学士と其の友人の法学士

離婚に踏み切った法学士が、離婚に踏み切れない文学士に対して、自分の離婚までの手口を語る。
曰く、妻を教育して「新しい女」へと仕立てあげ、自分と結婚生活を続ける意味を疑わせたのだという。円満離婚らしいが、虚しさがちーんと漂う。最後の笑いが虚無。