『アメリカの夢』
原題:AMERICAN DREAM
作:エドワード・オールビー
発表:1961年

とうさん、かあさん、おばあちゃんという家族を中心に展開される劇。
とうさん、かあさんはおばあちゃんを施設に送りたい感じの言動が漂っていて、もうすぐ来る何者かを待っている。

やがて家を訪れるのは、何で来たのか自分でもよく分からないというバーカー夫人。
彼女は昔、こども斡旋サービスをやっていて、とうさん・かあさんにこどもを斡旋した事があるらしい雰囲気なのだが…。

家族を舞台に繰り広げられるグロテスクな皮肉劇。謎がそこここに散りばめられていて、「これってこういうこと…?」という想像が色々と広がる。

オールビーの少年時代、家庭がなかなかに大変だったらしく、その作品には多く、崩壊した家族のモチーフが登場するのだとか。

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【収録】
『エドワード・オールビー全集2』
訳:鳴海四郎
昭和49年/早川書房


【ネタバレあらすじメモ】

かあさんととうさん。
かあさんは買った帽子の色が悪かったととうさんに愚痴る。二人はトイレを修理する作業員を家で待っている。
おばあちゃんが箱を持ってやってくる。ぶつくさ言い、去る。
かあさんはおばあちゃんを養老院に入れたいと漏らす。
またおばあちゃんは箱を持ってくる。ぶつくさ言う。荷造りらしい。
ドアベルが鳴る。開けるとバーカー夫人。なんで来たのかよく分からないが、話が弾む。おばあちゃんはテレビから悪い影響を受けている、と思ったかあさんはとうさんに「テレビをどうにかするように」と告げる。とうさんはテレビの処理に出ていく。
バーカー夫人、体調が悪くなる。出ていくかあさん。
バーカー夫人とおばあちゃん。おばあちゃんはとうさんとかあさんの昔話らしき事を始める。子どもを引き取ったが殺してしまったらしい。
とうさんはテレビを見つけられず、かあさんは水を見つけられず、かあさんが戻ってくる。かあさんはおばあちゃんを運び去ってもらいたい。水は自分で飲んでくれとバーカー夫人に告げていなくなる。
バーカー夫人は昔、この夫婦に子どもを斡旋した事があった。バーカー夫人、水を飲みに行く。
青年が訪ねてくる。おばあちゃんは彼を見て、まさに「アメリカの夢」だという。青年は仕事を、金を探しに来た。青年はおばあちゃんに自分の過去を話し始める。生き別れの双子がいるらしい。おばあちゃんは彼に、仕事が見つかったようだよ、と告げる。
バーカー夫人が帰ってくる。おばあちゃんは青年を運送屋だと紹介。青年は運送屋のフリをし、おばあちゃんの荷物を運び始める。バーカー夫人はおばあちゃんから何か名案を授かり、出ていく。
おばあちゃんは青年に連れられて出ていく。
バーカー夫人がとうさんかあさんと戻る。かあさんはおばあちゃんがいないことにうろたえる。おばあちゃんは客席から様子を見る。バーカー夫人は子ども斡旋として青年を夫婦に紹介。夫婦も受け入れる。青年はワインを取りに行く。
一同乾杯。おばあちゃんは客席に語りかける。おやすみと。
幕。