『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』
監督:ソイ・チェン
製作:2024年・香港
上映時間:126分


2025年の頭にえらく話題になっていた映画。いまだに上映している映画館もある様子で、根強い人気を感じる。
私は配信で観ました。

Screenshot_20260311-191529~2

昔、大規模な権力抗争があった九龍城砦。そこに一人の男が追われてやって来る。
過去の遺恨は再燃し、様々な陰謀に火がつき、九龍城砦を包む嵐となっていく…というお話。

チャン・ロッグワン、ロンギュンフォン。声に出して言いたくなるネーミングですね。特にルイス・クー演じるロンギュンフォンの存在感が抜群に良い。
キャラクターで印象に残ったのはウォンガウ。大ボスの部下で、見た感じどう考えても噛ませ犬な雰囲気なんだけれど、全てを弾く防御技「硬直」が無茶苦茶に強かった。
他にも濃いぃキャラクターたちが勢揃いでド派手なアクションを繰り広げるので、それだけでもう十分な満足感がある。
特にラスト15分くらいのアクションの力の入りようは鬼気迫る物があり、見応えたっぷりだ。

だが、この魅力的なキャラクターたちをはるかに凌駕する存在がこの映画にはいる、と私は感じた。
それは、九龍城砦。
九龍城砦は長い歴史の中で様々な経緯からスラム街になり、1994年に取り壊された建物だそう。
この映画ではスラム街としての姿が再現されている。入り組んだ迷路のような地形、そこに暮らし、生きる様々な人々。
行き場がなくなった全ての人を受け入れるかのようなその存在感・雰囲気はまさにこの映画の主役といっていい佇まいだった。
そしてなんといってもエンドロール。
九龍城砦で暮らす人々の手仕事たちが延々映されるのだけれど、そのドキュメンタリーのような映像がとても美しかった。
何か特別な事があるでもない、毎日の営み。その活力と尊さが籠ったエンドロールは、あと2時間見つめても飽きない何かを持っていた。
取り壊された九龍城砦の墓標とも言える映画なのではないか、などと考えたりした。