『THE MONKEY/ザ・モンキー』
原題:The Monkey
監督:オズグッド・パーキンス
製作:2025年/アメリカ
上映時間:98分
『ロングレッグス』で話題のパーキンス監督が、スティーヴン・キングの小説を映画化。製作は『ソウ』シリーズのジェームズ・ワン。
これだけでもう一流のホラー映画が誕生しそうな予感があるのだけど、この映画、ジャンルにはホラー・コメディとの記載が。
観てみるとホラーよりもコメディ色が強くなっていた。
どうしてこうなった!?感が強いものの、これはこれで味わい深い。
ストーリーは
猿のおもちゃがドラムを叩くと、どこかで必ず人が死ぬ
というもの。単純だ。シンプルな約束事の上には名作が生まれる、と私は思っていて、型の美しさはこの上ない。
このあたり、私が大好きな『ファイナル・デスティネーション』シリーズを感じさせるものがある。
ドラムが鳴り終わってからの、死までの仕掛けも、どことなく『ファイナル・デスティネーション』してる。
が、同シリーズがその仕掛けに全精力を注ぎ、「死のピタゴラスイッチ」と呼ばれるある種の「笑い」に辿り着いた事と比べると、この映画の主目的はあまりそこにはないようだ。
死に到る人は皆、あっけなく退場する。
大抵が爆散する。風船が割れるみたいに。「いやだ、死にたくない」みたいな台詞さえなく、ボン。
グロテスクな表現ではあるが、そこまでグロさも感じさせず、観ていて「痛い痛い」と思うようなこともなく、ボン。
監督はアーティスティックなホラーを作ることに定評があるらしい。
かたや製作のジェームズ・ワンは、それこそ『ソウ』シリーズに見られるように、痛みと恐怖・絶望の極致に人を追い込むのが得意技。
この二人のかけ算の結果、このホラーコメディが出来上がったと考えると、どんな製作過程だったのかと興味が湧く。
結果、ホラーを観たい人には味気なく、コメディを観たい人には笑い難い、妙な映画が誕生したようにも見える。

監督は「人は不条理に死ぬ」ということを描きたかったという。
その点ではまさにそうで、登場人物たちはあっけなくスクリーンから消えていく。
シンプルルールゆえの単調さや、感情移入しようのないストーリー。
監督の死生観には共感出来るものもあるのだけれど、これ映画としてどうなのよ、と思わなくもない。
人を選ぶ映画だと思った。
公式サイトはこちら
予告編はこちら
原題:The Monkey
監督:オズグッド・パーキンス
製作:2025年/アメリカ
上映時間:98分
『ロングレッグス』で話題のパーキンス監督が、スティーヴン・キングの小説を映画化。製作は『ソウ』シリーズのジェームズ・ワン。
これだけでもう一流のホラー映画が誕生しそうな予感があるのだけど、この映画、ジャンルにはホラー・コメディとの記載が。
観てみるとホラーよりもコメディ色が強くなっていた。
どうしてこうなった!?感が強いものの、これはこれで味わい深い。
ストーリーは
猿のおもちゃがドラムを叩くと、どこかで必ず人が死ぬ
というもの。単純だ。シンプルな約束事の上には名作が生まれる、と私は思っていて、型の美しさはこの上ない。
このあたり、私が大好きな『ファイナル・デスティネーション』シリーズを感じさせるものがある。
ドラムが鳴り終わってからの、死までの仕掛けも、どことなく『ファイナル・デスティネーション』してる。
が、同シリーズがその仕掛けに全精力を注ぎ、「死のピタゴラスイッチ」と呼ばれるある種の「笑い」に辿り着いた事と比べると、この映画の主目的はあまりそこにはないようだ。
死に到る人は皆、あっけなく退場する。
大抵が爆散する。風船が割れるみたいに。「いやだ、死にたくない」みたいな台詞さえなく、ボン。
グロテスクな表現ではあるが、そこまでグロさも感じさせず、観ていて「痛い痛い」と思うようなこともなく、ボン。
監督はアーティスティックなホラーを作ることに定評があるらしい。
かたや製作のジェームズ・ワンは、それこそ『ソウ』シリーズに見られるように、痛みと恐怖・絶望の極致に人を追い込むのが得意技。
この二人のかけ算の結果、このホラーコメディが出来上がったと考えると、どんな製作過程だったのかと興味が湧く。
結果、ホラーを観たい人には味気なく、コメディを観たい人には笑い難い、妙な映画が誕生したようにも見える。

監督は「人は不条理に死ぬ」ということを描きたかったという。
その点ではまさにそうで、登場人物たちはあっけなくスクリーンから消えていく。
シンプルルールゆえの単調さや、感情移入しようのないストーリー。
監督の死生観には共感出来るものもあるのだけれど、これ映画としてどうなのよ、と思わなくもない。
人を選ぶ映画だと思った。
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