『カフネ』
著:阿部暁子
2024年/講談社
オーディオブック:
10時間31分/ナレーター:岸本百恵

2025年本屋大賞受賞の話題作。
Audibleで聴きました。
他にも第8回未来屋小説大賞・第1回あの本、読みました?大賞を受賞しているとのこと。

あらすじはこんな感じ。

一緒に生きよう。
あなたがいると、きっとおいしい。
やさしくも、せつない。
この物語は、心にそっと寄り添ってくれる。
最愛の弟が急死した。
29歳の誕生日を祝ったばかりだった。
姉の野宮薫子は遺志に従い弟の元恋人・小野寺せつなと会うことになる。無愛想なせつなに憤る薫子だったが、疲労がたたりその場で倒れてしまう。実は離婚をきっかけに荒んだ生活を送っていた薫子。家まで送り届けてくれたせつなに振る舞われたのは、それまでの彼女の態度からは想像もしなかったような優しい手料理だった。久しぶりの温かな食事に身体がほぐれていく。そんな薫子にせつなは家事代行サービス会社『カフネ』の仕事を手伝わないかと提案する。食べることは生きること。二人の「家事代行」が出会う人びとの暮らしを整え、そして心を救っていく。

わぁー、あらすじだけで感動作の予感がすごい。絶対良い話。そして、良い話でした。
出会った時はバチバチにぶつかり合う薫子とせつなの二人が、それぞれの事情を知り、微妙な距離感を次第に詰めていく。
おせっかいやきの薫子と、人と距離を取りがちなせつな。この二人の関係の変動がもどかしくも愛おしい。
「弟の死」という一つのミステリーも徐々に解き明かされ、こんがらかった糸がほぐれるように心が癒されていく。

ごはん系小説+ちょっぴりミステリー。
家事代行サービスというお仕事から現代社会を色々な角度から見つめられる、お仕事小説・社会派小説でもある。山盛りな要素がすっきりと一冊にまとまって、美しい。

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