『ビーキーパー』
原題：The Beekeeper
監督：デヴィッド・エアー
上映時間：105分
製作：2024年／アメリカ


シンプルな構造の映画が好きだ。
シンプルといえば思い出すのはキアヌ・リーブス主演の『ジョン・ウィック』
元・伝説の殺し屋が復讐の為に再び戦い始め、復讐を完遂する。それだけ。そこに美しい美学がある。

この『ビーキーパー』もその類の映画だ。
主演はジェイソン・ステイサム。現代最強のハゲおじさん。
そのステイサムが、なんと養蜂家として蜂を育てている所から始まる。似合わない。シャーロック・ホームズも、引退したら養蜂をやりたいとか言ってた気がするが、何かを極めた人はセカンドキャリアに養蜂家を選びがちなんだろうか。

そんな養蜂家ステイサムは近所の老婦人に親切にしてもらう。その老婦人が、フィッシング詐欺で巨額の金を騙し取られ、失意のあまり自ら命を絶つ。
実は世界最強の秘密組織「ビーキーパー」の凄腕エージェントだったステイサムは、その力をフル活用してフィッシング詐欺組織、その裏にある悪に徹底的な復讐を開始する。群れを、守るために…。

設定こそ違えど『ジョン・ウィック』と同じ型の映画だ。『ジョン・ウィック』はシンプルさを映像美に振り切っていたが、この『ビーキーパー』は残りのステータスをエンタメ性に振り切る。
一瞬も飽きないし、ステイサムが目的を完遂することは確実だ。それでも観てしまう。ステイサムは強い。美しい約束事が105分展開される気持ちの良い映画だ。