『先生(指導者)』
原題:LE MAITRE
初演:1953年9月・ユシェット座
訳:大久保輝臣

頭がなかったわ、先生には!
熱烈な崇拝者が多数いるらしい「先生」という人物を待つ人々。
やってきそうでなかなか姿を見せない先生と、ドタバタする崇拝者、という構図の短い喜劇。
やがて驚愕の登場をする先生に付されたト書きはクスリと笑ってしまう。




【収録】
『イヨネスコ戯曲全集1』
訳:諏訪正/安堂信也/木村光一/塩瀬宏/篠沢秀夫/大久保輝臣/宮原庸太郎/石沢秀二/佐藤信夫
1969年 白水社

_20181005_032059


【ネタバレあらすじメモ】

先生と呼ばれる人物がやってくるらしい場所。
その熱烈な崇拝者の男女とアナウンサーが待っている。アナウンサーは舞台袖を見て先生の様子を実況し続ける。崇拝者の男女はなかなか先生に会えない。
彼らがいなくなると男女の恋人が現れ、また去る。
この繰り返しが続き、先生への期待と熱狂が膨れ上がっていく。
最終的に姿を現す先生には、頭がない。