『授業―喜劇的ドラマ―』
原題:LA LECON -Drame Comique-
作:ウジェーヌ・イヨネスコ
初演:1951年2月20日・ポッシュ座
訳:安堂信也・木村光一
算術から比較言語学へと講義は移っていき、やがて理解の悪い生徒に憤慨した教授が生徒を刺し殺す。
言葉、というものへのイヨネスコ流の反言語みたいな気もするし、たんなる行き過ぎた喜劇のようにも見える。
教授が喋ってる内容は分かるようで全然分からなく、「教えたい」という欲望と「教えられない」現実が衝突して犯罪が発生するように読めた。
最後には「棺桶は皆慣れっこ」「(ハーケンクロイツの)腕章をつければ、誰も何も言わない」と、戦後すぐの時代の風が吹く。
キャラの濃い俳優陣で上演したら、意味分かんないけど笑える感じになりそう。

【収録】
『イヨネスコ戯曲全集1』
訳:諏訪正/安堂信也/木村光一/塩瀬宏/篠沢秀夫/大久保輝臣/宮原庸太郎/石沢秀二/佐藤信夫
1969年 白水社
【ネタバレあらすじメモ】
教授と生徒の算術の授業が始まる。女中に、算術から始めると興奮しすぎるのでは?と釘を刺される。
算術を始める。生徒は足し算は出来るが引き算がまるで出来ない。いらついてくる教授。だがかけ算を暗算で何でも出来る生徒。びっくりする先生。科目を変えて比較言語学にしようとすると、女中が、それだけはダメ!と言ってくる。
女中を下がらせ、言語の説明を始める教授。だが生徒は途中から歯が痛い!と主張し続ける。怒って生徒の腕をひねり上げる先生。引き続き生徒は歯が痛く、教授はますます怒り、女中を呼びに出ていく。
教授が女中とともに帰ってくると、女中は「深入りするな、最後の症状が出る」と逃げていく。
教授はとうとう生徒を殺してしまい、女中に助けを求める。
女中がやってくる。教授は女中にも切りつけるが、女中は強い。彼の手をねじ上げる。女中が言うには、これで今日40人目らしい。彼女は死体の処分を指示する。怯える教授に「これをつけておけば大丈夫、皆慣れっこだから」とハーケンクロイツの腕章を渡す。死体を運びに出ていく二人。
ベルが鳴り、次の生徒がやってくる…。
原題:LA LECON -Drame Comique-
作:ウジェーヌ・イヨネスコ
初演:1951年2月20日・ポッシュ座
訳:安堂信也・木村光一
「数学は言語学になり、そして言語学は犯罪の源ですからって…」授業をする教授と、授業を受ける女生徒。
算術から比較言語学へと講義は移っていき、やがて理解の悪い生徒に憤慨した教授が生徒を刺し殺す。
言葉、というものへのイヨネスコ流の反言語みたいな気もするし、たんなる行き過ぎた喜劇のようにも見える。
教授が喋ってる内容は分かるようで全然分からなく、「教えたい」という欲望と「教えられない」現実が衝突して犯罪が発生するように読めた。
最後には「棺桶は皆慣れっこ」「(ハーケンクロイツの)腕章をつければ、誰も何も言わない」と、戦後すぐの時代の風が吹く。
キャラの濃い俳優陣で上演したら、意味分かんないけど笑える感じになりそう。

【収録】
『イヨネスコ戯曲全集1』
訳:諏訪正/安堂信也/木村光一/塩瀬宏/篠沢秀夫/大久保輝臣/宮原庸太郎/石沢秀二/佐藤信夫
1969年 白水社
【ネタバレあらすじメモ】
教授と生徒の算術の授業が始まる。女中に、算術から始めると興奮しすぎるのでは?と釘を刺される。
算術を始める。生徒は足し算は出来るが引き算がまるで出来ない。いらついてくる教授。だがかけ算を暗算で何でも出来る生徒。びっくりする先生。科目を変えて比較言語学にしようとすると、女中が、それだけはダメ!と言ってくる。
女中を下がらせ、言語の説明を始める教授。だが生徒は途中から歯が痛い!と主張し続ける。怒って生徒の腕をひねり上げる先生。引き続き生徒は歯が痛く、教授はますます怒り、女中を呼びに出ていく。
教授が女中とともに帰ってくると、女中は「深入りするな、最後の症状が出る」と逃げていく。
教授はとうとう生徒を殺してしまい、女中に助けを求める。
女中がやってくる。教授は女中にも切りつけるが、女中は強い。彼の手をねじ上げる。女中が言うには、これで今日40人目らしい。彼女は死体の処分を指示する。怯える教授に「これをつけておけば大丈夫、皆慣れっこだから」とハーケンクロイツの腕章を渡す。死体を運びに出ていく二人。
ベルが鳴り、次の生徒がやってくる…。
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