ポー傑作選2 怪奇ミステリー編
『モルグ街の殺人』
著:エドガー・アラン・ポー
訳:河合祥一郎
令和4年 角川文庫
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角川文庫から出ているエドガー・アラン・ポーの傑作選。怪奇ミステリーが沢山集められていて、面白い話が沢山。
何作かに登場するデュパンは本当にスマートで、ホームズのモデルになったと言われても納得なキャラクター。
巻末にはポーの死の真相に迫る文章もあって、面白い。

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【あらすじメモ】

『モルグ街の殺人』
モルグ街で起きた極めて残忍で人間離れした殺人事件に、論理的思考を持つデュパンと、その普通の友達が挑む。ホームズの原型とも言われるデュパンの活躍、見事!そして意外な結末。最初の推理小説とも呼ばれているとか。

『ベレニス』
幼馴染で病気の、美しいベレニスの「歯」に執着した私は、ベレニスの訃報を聞き遺体と対面するが…。

『告げ口心臓』
老人を殺した女が、聞く、鳴り続ける老人の心音。あとがきにもあるように、マクベス夫人ぽくて面白い。

『鐘の音(詩)』
色々な鐘の音に想いをはせる。
行が音色のように上がったり下がったりしてるのが面白い。

『お前が犯人だ』
お金持ちのシャトルワージー氏が行方不明になった。その親友は気のいいチャーリーと呼ばれる男だったのだが…。ラストの、飛び出す「お前が犯人だ」と、語り手による解説がなるほど!で面白い。

『黄金郷(詩)』
エルドラドを求めさまよう騎士の詩。
求めても見つからない。

『黄金虫』
金色の虫に狂ったルグランとその友人の話、と思いきや海賊キッドの財宝をめぐる冒険譚に!暗号ってこうやって解くのか、と楽しい短編。

『詐欺ー精密化学としての考察』
色んな詐欺に言及する、詐欺百科。落語みたいなやつもある。

『楕円形の肖像画』
ある館で見つけた一枚の夫人画。あまりに生き生きとしたその絵には、製作の過程が記されていて、衰弱しながらもモデルになり続けた画家の妻の記録があった…。
芥川の『地獄変』とか、夢野久作の『ドグラ・マグラ』とかを思い出した。

『アナベル・リー(詩)』
アナベル・リーの死を悼む。

『盗まれた手紙』
ある政治家のスキャンダルになる手紙を、狡猾な大臣が手にした。警察はデュパンに協力を要請するが…。ホームズ『ボヘミアの醜聞』とかの原型とかにもなっていそうな雰囲気でワクワクする。
デュパン、かっこいい。