『海の上のピアニスト』
原題:NOVECENT Un monologo
1994年
訳:草皆伸子
「人の目の中を覗けば、その人が見たものでなく、これから見るものが見えるんだ」
「何かいい話を心の片隅にもっているかぎり、そして、それを語る相手がいるかぎり、人生まだまだ捨てたもんじゃない」

映画で有名な『海の上のピアニスト』
実は一人芝居戯曲だったんですね。
生涯船を降りることのなかった天才ピアニスト・ノヴェチェントの物語を、
親友のトランペット吹きが物語る、という作りで展開されるのですが、
これがもう、美しく、無駄がなく、惚れ惚れします。
客席との距離の取り方の自在さ。
お、話しかけられてる、と親しみを覚えると、
ぐっと物語の世界に籠もり客席を引き込み、
1エピソード終わり、どうでしたか、
という具合に、鮮やかな語り口。
豪華客船の中に捨てられた子供が、一度も陸に足を着けることのない、文字通り
「海の上のピアニスト」になるという奇抜なストーリーですが、この信頼できる語りの前で、これは本当の出来事である、という感が増してきます。
嵐の中の演奏、挑戦してくるジャズピアニスト、陸に踏み出す決意、親友の下船などのエピソード展開も素晴らしく鮮やかで、そして哀しい。
ラスト、語り手がノヴェチェントとなり、思い出を凍結させていくモノローグのなんと美しく、なんと哀しいことか。
一人芝居スキーとしては、いつか上演してみたい物語なのです。
一人芝居でなくてもやり方が色々ありそうで、楽しい戯曲。どうやら貴重な本になりつつあるらしいので、本屋さんで見つけたら即ゲットをオススメします。
【収録】
『海の上のピアニスト』
訳:草皆伸子
1999年 白水社
原題:NOVECENT Un monologo
1994年
訳:草皆伸子
「人の目の中を覗けば、その人が見たものでなく、これから見るものが見えるんだ」
「何かいい話を心の片隅にもっているかぎり、そして、それを語る相手がいるかぎり、人生まだまだ捨てたもんじゃない」

映画で有名な『海の上のピアニスト』
実は一人芝居戯曲だったんですね。
生涯船を降りることのなかった天才ピアニスト・ノヴェチェントの物語を、
親友のトランペット吹きが物語る、という作りで展開されるのですが、
これがもう、美しく、無駄がなく、惚れ惚れします。
客席との距離の取り方の自在さ。
お、話しかけられてる、と親しみを覚えると、
ぐっと物語の世界に籠もり客席を引き込み、
1エピソード終わり、どうでしたか、
という具合に、鮮やかな語り口。
豪華客船の中に捨てられた子供が、一度も陸に足を着けることのない、文字通り
「海の上のピアニスト」になるという奇抜なストーリーですが、この信頼できる語りの前で、これは本当の出来事である、という感が増してきます。
嵐の中の演奏、挑戦してくるジャズピアニスト、陸に踏み出す決意、親友の下船などのエピソード展開も素晴らしく鮮やかで、そして哀しい。
ラスト、語り手がノヴェチェントとなり、思い出を凍結させていくモノローグのなんと美しく、なんと哀しいことか。
一人芝居スキーとしては、いつか上演してみたい物語なのです。
一人芝居でなくてもやり方が色々ありそうで、楽しい戯曲。どうやら貴重な本になりつつあるらしいので、本屋さんで見つけたら即ゲットをオススメします。
【収録】
『海の上のピアニスト』
訳:草皆伸子
1999年 白水社
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