『あの星はいつ現はれるか』
作:岸田國士
1931年3月

葉絵子(はえこ)という主人公の女性が、
父、母、気になる男性と、
それぞれ二人きりで話す場面で構成される戯曲。
父母と話題になるのは「気になる男性」の人物評。
これが全く食い違うのが面白い。
この悩みを最後本人に、「友人の悩み」として打ち明ける。
人間関係でお芝居が進んでいく、お手本のような戯曲。
面白いかどうかは置いといて、形式が美しい。
【収録】
『岸田國士全集5』1991年 岩波書店
【ネタバレあらすじメモ】
一
生物学者の父の書斎に呼ばれた葉絵子(はえこ)。
父は、いつ子供を産むのか、いつ結婚するのか、家に出入りする男にいい男はいるか、と質問責め。
特には、と答える娘に、父は
「大隈がもうじき結婚を申し込むはずだ、あいつには気を付けろ」と忠告。
大隈は見栄っぱりで知ったかぶりで、取り柄といったらお前の事を好きなことぐらいだ、と。
二
父の書斎を出ると居間に母が待っていた。
母は、大隈さんはあなたに会いに来る訳じゃなくお父様に会いに来るんだから、そんなにしょっちゅう会わないように、とてもいい人だけど、と。
あなたの勘違いよ、と娘に忠告。
三
葉絵子はその夜、大隈と物干台(ベランダ的な?)で、
星を見上げながら大隈と会話。
葉絵子は「友人の悩み」として、
ある男に対する、父母の考えの違いを述べ、
私は、その男を信じてあげなさいよ、とアドバイスするつもりなんだけど…どう?
と問う。
自分のことだと気付いてないはずはない大隈は、
うなだれて、「そう言ってもらえたらその男は喜ぶでしょう」と。
そして、明日から旅に出るのでしばらく会えません、と伝える。
葉絵子は一人、星を眺める。
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