『アクロイド殺し』
原題:The Murder of Roger Ackroyd
著:アガサ・クリスティー
1926年

「あらゆる可能性をかんがみて、これはわたしが手がける最後の事件になるかもしれません」
今年の4月に、三谷幸喜脚本によるドラマ
『黒井戸殺し』が放映されてましたが、
その原作、
アガサ・クリスティーの『アクロイド殺し』
読みました。
ドラマの方は、パッと観て、
野村萬斎さんの怪演に興味を抱いて
(ポアロっていうか、喪黒みたいだった)
少し観たものの、
全部観られなかった訳なんですが。
↑9月19日には発売になるようですね。
この『アクロイド殺し』読んでみて、
改めて、観てみたいなと思いました。
これ、どうやってドラマにしたんだろう、と。
確かCMで「映像化不可能」みたいな煽り文句やってたと思うんですよ。
いや、不可能じゃないけど、
映像にしたら良いとこが全部死ぬ!
ってくらい、「本であること」に意味がある小説でした。
本、という仕組みを遊び倒しているな、と。
読むの時間かかるから映画でいいや、
とかじゃなく、これは是非に、
本で、文字で読むのが良い。
というのが第一の感想でした。
それだけに、ドラマがどうなってるのか気になってしょうがない訳ですが。
まぁ、タイトルで分かる通り、
アクロイドさんが死ぬわけですが、
その近辺の筆の勢い、緊迫感の演出が神がかってる。
ヘイスティングズ(ポアロの相棒)が遠くに出張してしまったので、
田舎に引っ込んでカボチャの栽培をしてるポアロが事件に遭遇。
探偵というのは事件に遭遇する運命なんですね。
ヘイスティングズいねぇじゃん、と思ったら、
ヘイスティングズそっくりの町医者、
ジェームズ・シェパードを見つけて、
彼とコンビを組んで捜査を進めていく、
という内容。
物語はこのシェパード医師の視点で進んでく訳なんですが、
周りの人物のキャラが濃くて、
ポアロも途方もない変人で、
全く飽きずに400ページ超いけます。
出版された当初、
イギリス探偵小説界にはいくつもの
「ルール」があったそうで、
その「ルール」を大きく破ったとして攻撃されたらしいです、この作品。
アンフェアだ、と。
まさに衝撃の、型破りの結末。
その批判によってかはどうか知らないけども、
出版と同年にアガサ・クリスティーは
謎の失踪事件を起こしている、という。
でもね、思います。
面白けりゃあいいじゃないかと。
演劇でも「三一致の法則」
・時の一致
・場の一致
・筋の一致
と呼ばれる戯曲のルールが昔あったそうで、
シェイクスピアとか破りまくってたようですが。
今ではそれを守ってる物の方がレアケースだったりしそうで。
想像力にルールはない、
ということを感じます。
今では珍しくもない、
むしろあるあるな結末かもしれませんが、
そのあるあるの、エポックメイキング的な一作でしょう、これは。
フェアとかアンフェアとかじゃなく、
面白いものは、
盗まれて、発展して、
継承されてゆくんですね。
『アクロイド殺し』
著:アガサ・クリスティー
訳:羽田詩津子
2003年 早川書房(クリスティー文庫3)
【ネタバレあらすじメモ】
※犯人については書いてませんが、
読むと大体分かると思うので、やな人は読まないで下さい。
1朝食の席でのシェパード医師
フェラーズ夫人が亡くなったことを姉のキャロラインに知らせまいとするジェームズ。
姉は、口が軽く、噂を振り撒く。
2キングズ・アボット村の人々
「女性はいったん自殺を決意すると、たいてい自殺に至るまでの心情を告白したいと思うものである。注目の的になりたがるのだ。」
アクロイドはフェラーズ夫人と結婚すると思われていた。
アクロイドの義理の息子が、数日前に村にいた。
ジェームズはアクロイドに、後で相談があるともちかけられる。
アクロイド家のメイド・ラッセルが膝の痛みを訴えてやってきて、毒物の事を聞いていく。
3カボチャを栽培する男
隣に引っ越してきたポロット(ポアロ!)に挨拶。
彼はアクロイドの義理の息子ラルフの事が気になる様子。
姉に話すと、森の中でラルフが、財産について誰かと話しているのを聞いたという。
相手はアクロイドの姪フローラではないか、と。
ジェームズはラルフに会いに行く。
深刻な問題を抱えている様子だ。
4ファンリー・パークでの夕食
アクロイドは、ジェームズに、
「フェラーズ夫人は自分のために夫を毒殺した事を告白して自殺した」
と告げる。
そこにフェラーズ夫人からの遺言状届く。
一人で読みたいからと帰らされるジェームズ。
帰り道、見知らぬ、しかし聞き覚えのある声の男とすれ違う。
家に帰る。刻まれる時間、
アクロイド死亡の知らせ。
ドキドキ。何か起きそうな空気感からの急展開。
見事。
5殺人
アクロイドが死んだという知らせを召し使いのピーターから電話で聞いて駆けつけたジェームズ。
ピーターは、そんな電話は知らない、という。
だが不安になって二人で部屋にいくと、
やはりアクロイドは殺されていた。
警察がくる。
ピーターの様子が何かおかしい。
アクロイドに最期に会ったのは、姪のフローラ。
6チュニジアの短剣
凶器はブラント少佐がアクロイドに送った珍しい短剣だった。
警察は執事のパーカーを疑う。
7隣人の職業を知る
フローラがジェームズを訪ねてくる。
一緒に隣人のポアロに、捜査協力を頼んでほしいという。
ポアロの条件は「一度始めたら最後までとことんやる。知りたくない事実が出てくるかもしれない」
それでもフローラは依頼し、
ポアロとジェームズは、警察の協力を得て早速アクロイド邸に。
ポアロは、アクロイドと死の前に会っていた人物の調査に乗り出す。
椅子の位置がおかしいことが引っかかる。
と、ジェームズへの電話がどこからかけられたか判明。
8ラグラン警部の自信
ラグラン警部は足跡などからラルフを犯人と断定。
ポアロとジェームズは近くの東屋を調べ、
糊のついた端切れを入手する。
9金魚の池
庭で、
ブラント少佐とフローラの話を立ち聞きしてしまうジェームズとポアロ。
二人は何かしらの関係がありそうだ。
ポアロは池で何か光るものを見つける。
「Rより」
と書かれた結婚指輪であった。
ラルフ?
10雑用係のメイド
遺産相続で弁護士がやってくる。
アクロイドの部屋から多額の現金が分かり、
メイドに嫌疑がかかる。
アクロイドにすごく怒られて、辞めることになったメイドがいる。
ポアロは改めて、ラルフ・ペイトンに疑いをかける。
11ポアロの訪問
アクロイドの解雇されたメイド、アーシュラ・ボーンについて、前の雇い主に訪ねに行くジェームズ。
前の雇い主は不安とイライラを見せる。
家に帰ると姉が、
ポアロと話していたという。
ポアロはメイド長ミス・ラッセルについて話したとのこと。
また、ラルフのひそひそ話についても。
12テーブルを囲んで
アクロイドの検死についての報告会の後、
ラルフに近しい者たちを集めてポアロは、
隠していることを話すように言う。
が、誰一人そうはしない。
13ガチョウの羽根
ポアロは謎の男をアメリカ人だと思っていると、
東屋で拾った羽根から推理。
加えて現在の状況を整理してジェームズ&読者に説明してくれる。
ラルフには動機が多過ぎて逆に怪しくない、と。
14セシル・アクロイド夫人
ジェームズとポアロが別行動になった事の記述。
読者にポアロの行動が少し見えなくなる。
ジェームズはセシル・アクロイドから、
部屋の棚を開けて銀製品をちょろまかそうとしていた事を隠していた、という告白を受ける。
また、ポアロはラルフの編み上げ靴の色を気にしている様子。
15ジェフリー・レイモンド
レイモンドが、借金があったことをポアロに告白。
執事パーカーに対する実験。
16麻雀の夕べ
ジェームズ、姉、そしてお客さんが麻雀しながら情報交換。
17パーカー
パーカーに脅迫の事でカマをかけるポアロ。
パーカーではないようだ。
そして、謎の男の消息が掴めた。
18チャールズ・ケント
謎の男、チャールズ・ケントは、フェラーズ夫人脅迫の犯人だったようだ。
19フローラ・アクロイド
フローラの、最後にアクロイドに会った時間、の証言が崩れる。
彼女は金に困ってアクロイドの金をくすねたため、
嘘をついていた。
ポアロはブラント少佐への恋の助言もする。
20ミス・ラッセル
ポアロは、ラルフが見たかったという偽の情報を新聞に流すことを決める。
また、ジェームズとともにラッセルに会う。
謎の男は彼女の息子であり、
麻薬中毒だったことが明らかに。
21新聞の記事
ポアロは全員を呼び集めるようジェームズに告げる。
ジェームズの家には取り乱したアーシュラ・ボーンがやってくる。
ポアロが言うには、彼女はラルフの妻なのだという。
22アーシュラの話
アーシュラは真実を語る。
ラルフと結婚したこと、そののちフローラとの結婚が発表されたこと、
その事でラルフと口論になったこと、
事件の夜にアクロイドに事実を打ち明け、ひどい口論になったこと。
ラルフが逃亡しているのは、自分がアクロイドを殺したと思っているに違いないからだということ。
23ポアロの小さな集まり
事件の関係者が一同に会し、ポアロは話をする。
殺害される前にアクロイドは、録音機に向かって話していたのだと。
そして、ラルフが姿を現す。
24ラルフ・ペイトンの話
ポアロは、当のジェームズが隠し事を告白しなかったことを指摘。
ジェームズがラルフを心配して、彼を別の町の病院に隠していたのだ。
そして、犯人はこの中にいる、と。
おや?
25すべての真相
ポアロとジェームズ二人。
ポアロは状況を怒濤の推理で整理していき、
そして、一つの結論にたどり着く。
うぉーい!
26そして真実があるだけ
ポアロはジェームズに、明日までに手記を完成させることを勧める。
フェラーズ夫人脅迫事件の真犯人、殺人を知らせる電話のトリック、録音機の行方。
なんとまぁ。
27弁明
ジェームズによる、結びの一章。
見事。
原題:The Murder of Roger Ackroyd
著:アガサ・クリスティー
1926年

「あらゆる可能性をかんがみて、これはわたしが手がける最後の事件になるかもしれません」
今年の4月に、三谷幸喜脚本によるドラマ
『黒井戸殺し』が放映されてましたが、
その原作、
アガサ・クリスティーの『アクロイド殺し』
読みました。
ドラマの方は、パッと観て、
野村萬斎さんの怪演に興味を抱いて
(ポアロっていうか、喪黒みたいだった)
少し観たものの、
全部観られなかった訳なんですが。
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この『アクロイド殺し』読んでみて、
改めて、観てみたいなと思いました。
これ、どうやってドラマにしたんだろう、と。
確かCMで「映像化不可能」みたいな煽り文句やってたと思うんですよ。
いや、不可能じゃないけど、
映像にしたら良いとこが全部死ぬ!
ってくらい、「本であること」に意味がある小説でした。
本、という仕組みを遊び倒しているな、と。
読むの時間かかるから映画でいいや、
とかじゃなく、これは是非に、
本で、文字で読むのが良い。
というのが第一の感想でした。
それだけに、ドラマがどうなってるのか気になってしょうがない訳ですが。
まぁ、タイトルで分かる通り、
アクロイドさんが死ぬわけですが、
その近辺の筆の勢い、緊迫感の演出が神がかってる。
ヘイスティングズ(ポアロの相棒)が遠くに出張してしまったので、
田舎に引っ込んでカボチャの栽培をしてるポアロが事件に遭遇。
探偵というのは事件に遭遇する運命なんですね。
ヘイスティングズいねぇじゃん、と思ったら、
ヘイスティングズそっくりの町医者、
ジェームズ・シェパードを見つけて、
彼とコンビを組んで捜査を進めていく、
という内容。
物語はこのシェパード医師の視点で進んでく訳なんですが、
周りの人物のキャラが濃くて、
ポアロも途方もない変人で、
全く飽きずに400ページ超いけます。
出版された当初、
イギリス探偵小説界にはいくつもの
「ルール」があったそうで、
その「ルール」を大きく破ったとして攻撃されたらしいです、この作品。
アンフェアだ、と。
まさに衝撃の、型破りの結末。
その批判によってかはどうか知らないけども、
出版と同年にアガサ・クリスティーは
謎の失踪事件を起こしている、という。
でもね、思います。
面白けりゃあいいじゃないかと。
演劇でも「三一致の法則」
・時の一致
・場の一致
・筋の一致
と呼ばれる戯曲のルールが昔あったそうで、
シェイクスピアとか破りまくってたようですが。
今ではそれを守ってる物の方がレアケースだったりしそうで。
想像力にルールはない、
ということを感じます。
今では珍しくもない、
むしろあるあるな結末かもしれませんが、
そのあるあるの、エポックメイキング的な一作でしょう、これは。
フェアとかアンフェアとかじゃなく、
面白いものは、
盗まれて、発展して、
継承されてゆくんですね。
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著:アガサ・クリスティー
訳:羽田詩津子
2003年 早川書房(クリスティー文庫3)
【ネタバレあらすじメモ】
※犯人については書いてませんが、
読むと大体分かると思うので、やな人は読まないで下さい。
1朝食の席でのシェパード医師
フェラーズ夫人が亡くなったことを姉のキャロラインに知らせまいとするジェームズ。
姉は、口が軽く、噂を振り撒く。
2キングズ・アボット村の人々
「女性はいったん自殺を決意すると、たいてい自殺に至るまでの心情を告白したいと思うものである。注目の的になりたがるのだ。」
アクロイドはフェラーズ夫人と結婚すると思われていた。
アクロイドの義理の息子が、数日前に村にいた。
ジェームズはアクロイドに、後で相談があるともちかけられる。
アクロイド家のメイド・ラッセルが膝の痛みを訴えてやってきて、毒物の事を聞いていく。
3カボチャを栽培する男
隣に引っ越してきたポロット(ポアロ!)に挨拶。
彼はアクロイドの義理の息子ラルフの事が気になる様子。
姉に話すと、森の中でラルフが、財産について誰かと話しているのを聞いたという。
相手はアクロイドの姪フローラではないか、と。
ジェームズはラルフに会いに行く。
深刻な問題を抱えている様子だ。
4ファンリー・パークでの夕食
アクロイドは、ジェームズに、
「フェラーズ夫人は自分のために夫を毒殺した事を告白して自殺した」
と告げる。
そこにフェラーズ夫人からの遺言状届く。
一人で読みたいからと帰らされるジェームズ。
帰り道、見知らぬ、しかし聞き覚えのある声の男とすれ違う。
家に帰る。刻まれる時間、
アクロイド死亡の知らせ。
ドキドキ。何か起きそうな空気感からの急展開。
見事。
5殺人
アクロイドが死んだという知らせを召し使いのピーターから電話で聞いて駆けつけたジェームズ。
ピーターは、そんな電話は知らない、という。
だが不安になって二人で部屋にいくと、
やはりアクロイドは殺されていた。
警察がくる。
ピーターの様子が何かおかしい。
アクロイドに最期に会ったのは、姪のフローラ。
6チュニジアの短剣
凶器はブラント少佐がアクロイドに送った珍しい短剣だった。
警察は執事のパーカーを疑う。
7隣人の職業を知る
フローラがジェームズを訪ねてくる。
一緒に隣人のポアロに、捜査協力を頼んでほしいという。
ポアロの条件は「一度始めたら最後までとことんやる。知りたくない事実が出てくるかもしれない」
それでもフローラは依頼し、
ポアロとジェームズは、警察の協力を得て早速アクロイド邸に。
ポアロは、アクロイドと死の前に会っていた人物の調査に乗り出す。
椅子の位置がおかしいことが引っかかる。
と、ジェームズへの電話がどこからかけられたか判明。
8ラグラン警部の自信
ラグラン警部は足跡などからラルフを犯人と断定。
ポアロとジェームズは近くの東屋を調べ、
糊のついた端切れを入手する。
9金魚の池
庭で、
ブラント少佐とフローラの話を立ち聞きしてしまうジェームズとポアロ。
二人は何かしらの関係がありそうだ。
ポアロは池で何か光るものを見つける。
「Rより」
と書かれた結婚指輪であった。
ラルフ?
10雑用係のメイド
遺産相続で弁護士がやってくる。
アクロイドの部屋から多額の現金が分かり、
メイドに嫌疑がかかる。
アクロイドにすごく怒られて、辞めることになったメイドがいる。
ポアロは改めて、ラルフ・ペイトンに疑いをかける。
11ポアロの訪問
アクロイドの解雇されたメイド、アーシュラ・ボーンについて、前の雇い主に訪ねに行くジェームズ。
前の雇い主は不安とイライラを見せる。
家に帰ると姉が、
ポアロと話していたという。
ポアロはメイド長ミス・ラッセルについて話したとのこと。
また、ラルフのひそひそ話についても。
12テーブルを囲んで
アクロイドの検死についての報告会の後、
ラルフに近しい者たちを集めてポアロは、
隠していることを話すように言う。
が、誰一人そうはしない。
13ガチョウの羽根
ポアロは謎の男をアメリカ人だと思っていると、
東屋で拾った羽根から推理。
加えて現在の状況を整理してジェームズ&読者に説明してくれる。
ラルフには動機が多過ぎて逆に怪しくない、と。
14セシル・アクロイド夫人
ジェームズとポアロが別行動になった事の記述。
読者にポアロの行動が少し見えなくなる。
ジェームズはセシル・アクロイドから、
部屋の棚を開けて銀製品をちょろまかそうとしていた事を隠していた、という告白を受ける。
また、ポアロはラルフの編み上げ靴の色を気にしている様子。
15ジェフリー・レイモンド
レイモンドが、借金があったことをポアロに告白。
執事パーカーに対する実験。
16麻雀の夕べ
ジェームズ、姉、そしてお客さんが麻雀しながら情報交換。
17パーカー
パーカーに脅迫の事でカマをかけるポアロ。
パーカーではないようだ。
そして、謎の男の消息が掴めた。
18チャールズ・ケント
謎の男、チャールズ・ケントは、フェラーズ夫人脅迫の犯人だったようだ。
19フローラ・アクロイド
フローラの、最後にアクロイドに会った時間、の証言が崩れる。
彼女は金に困ってアクロイドの金をくすねたため、
嘘をついていた。
ポアロはブラント少佐への恋の助言もする。
20ミス・ラッセル
ポアロは、ラルフが見たかったという偽の情報を新聞に流すことを決める。
また、ジェームズとともにラッセルに会う。
謎の男は彼女の息子であり、
麻薬中毒だったことが明らかに。
21新聞の記事
ポアロは全員を呼び集めるようジェームズに告げる。
ジェームズの家には取り乱したアーシュラ・ボーンがやってくる。
ポアロが言うには、彼女はラルフの妻なのだという。
22アーシュラの話
アーシュラは真実を語る。
ラルフと結婚したこと、そののちフローラとの結婚が発表されたこと、
その事でラルフと口論になったこと、
事件の夜にアクロイドに事実を打ち明け、ひどい口論になったこと。
ラルフが逃亡しているのは、自分がアクロイドを殺したと思っているに違いないからだということ。
23ポアロの小さな集まり
事件の関係者が一同に会し、ポアロは話をする。
殺害される前にアクロイドは、録音機に向かって話していたのだと。
そして、ラルフが姿を現す。
24ラルフ・ペイトンの話
ポアロは、当のジェームズが隠し事を告白しなかったことを指摘。
ジェームズがラルフを心配して、彼を別の町の病院に隠していたのだ。
そして、犯人はこの中にいる、と。
おや?
25すべての真相
ポアロとジェームズ二人。
ポアロは状況を怒濤の推理で整理していき、
そして、一つの結論にたどり着く。
うぉーい!
26そして真実があるだけ
ポアロはジェームズに、明日までに手記を完成させることを勧める。
フェラーズ夫人脅迫事件の真犯人、殺人を知らせる電話のトリック、録音機の行方。
なんとまぁ。
27弁明
ジェームズによる、結びの一章。
見事。


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