中島敦の『木乃伊』を朗読しました。

エジプトに進軍してきたペルシャ軍の将軍が、
ふとエジプトのミイラを見て、どうにも見覚えのある、
懐かしい感情に囚われる。
なんだろうと思っていると、

「なんだ。こんな事だったのか。」

自分の前世はこのミイラだったのだ、と合点する。
浮かんでくる前世の記憶を覗くうちに、
前世の前世の記憶まで浮かんできて…

輪廻の合わせ鏡、辿ると戻れない旅路。
そんな、なんとも恐ろしい雰囲気を絶妙に醸し出す、
中島敦の「古潭」の一篇。

青空文庫には現在は未収録の本作。
夏の蒸し暑い夜に是非、お楽しみ下さい。




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