『タンタジルの死』
原題:La Mort De Tintasiles
作:モーリス・メーテルランク(1862-1949)
1894年

「あの子があの人たちにつかまってしまったわ…。はやく来て…。救けて…。みんな来て…。連れて行かれてしまうわ!…」

擬人化されてるかのような「死」
の存在が、
小さな命をからめとっていく感が半端ない、
非常にシンボリックな感のある戯曲。

全編を通じて漂う「死」の気配。
不安しかない。

挿し絵も恐い。[画像:e8c0883a.jpg]



【ネタバレあらすじメモ】
第一幕
お城を見下ろす丘の頂上
タンタジルと、姉のイグレーヌ。
タンタジルは女王の命令で城に連れてこられた様子。
城は陰気な場所にあり、
女王の圧政に皆が怯えている様子。
姉は城で生きていくためのあれこれを、
タンタジルに教える。

第二幕
お城の中の一室
アグロヴァル、ベランジェール、イグレーヌ。
イグレーヌの妹・ベランジェールが、
大変な事を立ち聞きしたと言って部屋に戻ってくる。
今日にも女王が、タンタジルを所望しているという。
女王に呼ばれたものは生きて戻ってはこない。
イグレーヌは、女王の隙をついて反逆する決意を決める。
女王はいつでも私たちの身内を貪ってきた、
今が反逆の時。
昔から城にいる老人アグロヴァルは、
助言を与える。

第三幕
同じ部屋
来るべきものから防衛するように戸締まりをし、
戸の前には剣をもったアグロヴァル。
タンタジルはしきりに怯えている。
それはやってきて、扉を開け、
タンタジルを連れ去る。
なす術もない一同。

第四幕
真っ暗な丸天井の下の大きな鉄の扉
鉄の扉の前で、タンタジルと話すイグレーヌ。
扉の奥に彼がいるのに、
どうしても扉は開かず、
やがて生きたえるタンタジル。
扉に呪いの言葉を浴びせるイグレーヌ。

幕。