『沢氏の二人娘』
作:岸田國士
1935年
八月の本読み会「岸田國士を読む」
で、ダイジェスト版で上演する戯曲。
終演後には、この戯曲を用いて、
戯曲を声に出して楽しむ
「本読み会」もあります。
おもろい戯曲なので、
是非ご参加くださいませ。
【公演詳細はこちら】

さて。
何か失敗して、
励まされたり同情されたりすると、
逆にみじめな気持ちになったりする。
「こんなこと言ってるけど、内心どう思ってるのやら。いっそ笑ってくれたら楽なのに。」
みたいな。(あれ?性格悪い?)
かといって、落ち込んでるときには
同情と励ましが欲しい場合もある。
そんなときにケラケラ笑われようもんなら、
「ふざけんなこのやろう」
って話になったり。
ちなみに僕は、心配されると余計心配になっていくタイプです。
大したことないケガでも、
心配されると途端に大ケガに思えてくる。
そんな、人によって様々な受け取りかたをする
「気持ち」が原因で、
大きく姉妹仲が混迷する、
「台詞の裏側」が豊かな戯曲でした。
冴えないお父ちゃん、沢一寿、
慈善事業とかしてる姉の悦子、
サバサバした新時代の女、妹の愛子が、
亡くなった兄の友人・田所が持ち込んでくる
ピクニック事件をきっかけに、
感情を静かに爆発させてバチバチする。
お父さんは割りと蚊帳の外で右往左往。
「日刊えんぶ」というサイトで、
俳優の植本潤さんと、
演劇ぶっく編集長の坂口眞人さんが、
戯曲について対談するコーナーがあって、
そこにも取り上げられてます。
該当記事はこちら
【台詞メモ】
一寿「人生は、ひらりとからだをかはすものの勝利だ。」
愛子「相手を慰める悦びに、人は酔ふことがあるのよ。」
【収録】
『岸田國士全集 第6巻』岩波書店
『岸田國士III 』ハヤカワ演劇文庫
【ネタバレあらすじメモ】
一
家政婦とその娘の会話。
主人・一寿帰ってくる。
そこへ友人の神谷の訪問。
君の妹に縁談はどうか。良い外人がいる。
良い返事はないもらえぬまま、神谷帰っていく。
と、手紙が届く。
二人の兄が亡くなった折、側にいた男、
田所理吉から。
至急会いたい、と。
妹の愛子の様子がなにやらおかしい中、
姉の悦子の提案。
家族の間で隠し事はなしにしよう、と。
一寿は、家政婦のらくと結婚することにしたと告げる。
でも姉の言う「隠し事」は、
別にその事ではなかったんである。
二
理吉と一寿。
愛子との関係についてはっきりさせたい、
という話。
次いで、悦子と理吉。
悦子は大分様子を知っている模様。
ピクニックにいった時に、何かが起きた。
兄と岡田さん、田所、
それに二人の姉妹で行った旅行だ。
悦子は、理吉にも多少気がある風情。
一寿帰って来て、
再び理吉とサシで話し合う。
娘を会わせるわけにはいかないという父に、
田所はキレて帰る。エキセントリック。
「ここが海の上なら沈めてやる」
とかなんとか。
一寿は、愛子に話を聞くことに。
大の男があんなにまで取り乱すには
それ相応の訳があるはず、と。
徐々に語り出す愛子。
手がふれた、だの、
荷物をとってあげた、だの、ポロポロ出てきて
最終的に、ピクニックの夜に、
隣室の田所に手を握られたこと、
それから、むにゃむにゃ。という話。
父と悦子は、話してくれてありがとう、
な慰めムード。
だが愛子は、私の生活はこの家にはない、
と感じ、家を出ていくのであった。
三
あるアパートの一室。
一寿は仕事もうまくいかず、
家政婦らくとの生活も、
悦子との板挟みになり破綻。
今ではらくはたまに通ってくる程度、
娘たちとは月一で会い、
金を恵まれそうになるという事態。
落ちた。
愛子は紹介のあった外人と結婚している。
今日は、娘二人がやってくる日。
らくが訪ねてきて、
悦子が職場で男を弄んでいるらしい
という噂を聞くが、
らくと悦子が顔を会わせることを恐れ、
すぐに帰らせる。
さよならのおでこちゅー。
悦子、やってくる。
愛子を待ちわびている様子。
やがて愛子やってくる。
仲直りをしに来たのだと、悦子。
悦子は、
自分が職場の学校で二股をかけていたこと、
今相談できるのは
愛子しかいないことを告げる。
愛子はそれに対して、
キャンプ事件の時にかけられた同情が
みじめな物だった事への意趣返しに、
姉の悩みを笑い飛ばす。
姉は激情し、縁を切ると出ていく。
愛子は、
「あれもまた仲直りをするための派手な態度」
と、見透かした様子。
一人じゃつまらないから帰る、
と言い、去っていく愛子。
父はただ、
コーヒー入れたりチーズ喰ったりで、
会話にうまく交ざれないまま、幕。

作:岸田國士
1935年
八月の本読み会「岸田國士を読む」
で、ダイジェスト版で上演する戯曲。
終演後には、この戯曲を用いて、
戯曲を声に出して楽しむ
「本読み会」もあります。
おもろい戯曲なので、
是非ご参加くださいませ。
【公演詳細はこちら】

さて。
何か失敗して、
励まされたり同情されたりすると、
逆にみじめな気持ちになったりする。
「こんなこと言ってるけど、内心どう思ってるのやら。いっそ笑ってくれたら楽なのに。」
みたいな。(あれ?性格悪い?)
かといって、落ち込んでるときには
同情と励ましが欲しい場合もある。
そんなときにケラケラ笑われようもんなら、
「ふざけんなこのやろう」
って話になったり。
ちなみに僕は、心配されると余計心配になっていくタイプです。
大したことないケガでも、
心配されると途端に大ケガに思えてくる。
そんな、人によって様々な受け取りかたをする
「気持ち」が原因で、
大きく姉妹仲が混迷する、
「台詞の裏側」が豊かな戯曲でした。
冴えないお父ちゃん、沢一寿、
慈善事業とかしてる姉の悦子、
サバサバした新時代の女、妹の愛子が、
亡くなった兄の友人・田所が持ち込んでくる
ピクニック事件をきっかけに、
感情を静かに爆発させてバチバチする。
お父さんは割りと蚊帳の外で右往左往。
「日刊えんぶ」というサイトで、
俳優の植本潤さんと、
演劇ぶっく編集長の坂口眞人さんが、
戯曲について対談するコーナーがあって、
そこにも取り上げられてます。
該当記事はこちら
【台詞メモ】
一寿「人生は、ひらりとからだをかはすものの勝利だ。」
愛子「相手を慰める悦びに、人は酔ふことがあるのよ。」
【収録】
『岸田國士全集 第6巻』岩波書店
『岸田國士III 』ハヤカワ演劇文庫
【ネタバレあらすじメモ】
一
家政婦とその娘の会話。
主人・一寿帰ってくる。
そこへ友人の神谷の訪問。
君の妹に縁談はどうか。良い外人がいる。
良い返事はないもらえぬまま、神谷帰っていく。
と、手紙が届く。
二人の兄が亡くなった折、側にいた男、
田所理吉から。
至急会いたい、と。
妹の愛子の様子がなにやらおかしい中、
姉の悦子の提案。
家族の間で隠し事はなしにしよう、と。
一寿は、家政婦のらくと結婚することにしたと告げる。
でも姉の言う「隠し事」は、
別にその事ではなかったんである。
二
理吉と一寿。
愛子との関係についてはっきりさせたい、
という話。
次いで、悦子と理吉。
悦子は大分様子を知っている模様。
ピクニックにいった時に、何かが起きた。
兄と岡田さん、田所、
それに二人の姉妹で行った旅行だ。
悦子は、理吉にも多少気がある風情。
一寿帰って来て、
再び理吉とサシで話し合う。
娘を会わせるわけにはいかないという父に、
田所はキレて帰る。エキセントリック。
「ここが海の上なら沈めてやる」
とかなんとか。
一寿は、愛子に話を聞くことに。
大の男があんなにまで取り乱すには
それ相応の訳があるはず、と。
徐々に語り出す愛子。
手がふれた、だの、
荷物をとってあげた、だの、ポロポロ出てきて
最終的に、ピクニックの夜に、
隣室の田所に手を握られたこと、
それから、むにゃむにゃ。という話。
父と悦子は、話してくれてありがとう、
な慰めムード。
だが愛子は、私の生活はこの家にはない、
と感じ、家を出ていくのであった。
三
あるアパートの一室。
一寿は仕事もうまくいかず、
家政婦らくとの生活も、
悦子との板挟みになり破綻。
今ではらくはたまに通ってくる程度、
娘たちとは月一で会い、
金を恵まれそうになるという事態。
落ちた。
愛子は紹介のあった外人と結婚している。
今日は、娘二人がやってくる日。
らくが訪ねてきて、
悦子が職場で男を弄んでいるらしい
という噂を聞くが、
らくと悦子が顔を会わせることを恐れ、
すぐに帰らせる。
さよならのおでこちゅー。
悦子、やってくる。
愛子を待ちわびている様子。
やがて愛子やってくる。
仲直りをしに来たのだと、悦子。
悦子は、
自分が職場の学校で二股をかけていたこと、
今相談できるのは
愛子しかいないことを告げる。
愛子はそれに対して、
キャンプ事件の時にかけられた同情が
みじめな物だった事への意趣返しに、
姉の悩みを笑い飛ばす。
姉は激情し、縁を切ると出ていく。
愛子は、
「あれもまた仲直りをするための派手な態度」
と、見透かした様子。
一人じゃつまらないから帰る、
と言い、去っていく愛子。
父はただ、
コーヒー入れたりチーズ喰ったりで、
会話にうまく交ざれないまま、幕。
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