『父帰る』
作:菊池寛
1917年発表

おもしろい。
父が帰ってきてからの、
受け入れられない長男。
おもしろい。
さくっと読めていい。
昔文学座で上演を観たような。


【あらすじ】
黒田家での出来事。
明治四十年頃、午後七時頃。

長男・賢一郎28歳、次男・新二郎23歳、
長女・おたね20歳、母・おたか51歳。

中盤までで、
父・宗太郎は賢一郎が幼い頃に出奔したこと、
この一家はえらく金に苦労したこと、
最近、家の近くで宗太郎を見かけた噂、
などが語られる。

かくして父の帰還となり、母や、
父の行いを知らぬ新二郎、おたねは父を暖かく迎える。

が、賢一郎は父が姿を消してから父親役を務めてきた為、どうしても受け入れる事が出来ない。

「俺に父親があるとしたら、それは俺の敵じゃ。」

争いの果てに、父は再び家を出る。

賢一郎は探してくるよう新二郎に言いつけるが、
果たしてその姿はどこにも見えないのだった。