早いもので、MSPインディーズの『クレオパトラ』
明日にはゲネプロ(本番そっくりのリハーサル)、明後日本番です。

大正浪漫編は先日も書いた通り、
島村抱月先生の作を明大の井上優先生が潤色したもの。
とっちらかったシェイクスピアの『アントニーとクレオパトラ』
(場面転換がめっちゃ多くて忙しい)
すっきりと、骨格を保って整理されています。

一方の平成妄想編、
川名幸宏が島村版をさらに脚色し、川名感覚でまとめあげた作。
稽古中、川名はしつこいほど
「軽く軽く、汚く汚く、くだらなくくだらなく」
と言っている(ような気がする)

私が演じるローマ将軍アントニーなんかは、
もはやオクタヴィアヌス・シーザー、レピダスと共に
ローマの三頭政治の一角を担ったマーク・アントニーの面影はあんまりない。
私自身、もう、
クレオパトラという新ボーカルを迎えたバンド・アントニーズのリーダー、
くらいの気持ちでやってる。

全然偉大じゃなく、弱い人間だ。

川名は言う。
「弱い人間が、どう死と向き合うか」

シェイクスピアの登場人物は、結構潔く死ぬ。
その中で、『アントニーとクレオパトラ』のアントニーは、
「自殺しそこねてしばらく生きてる」
という、珍しいタイプの人間。死ぬ―、とか、息絶えてしまう、とか言いながら、
しっかりクレオパトラに会ってから死ぬ。

さて、平成妄想編のアントニーはどうなるのか。

人はそんなに潔いものなのか、
死はそんなに美しく訪れるのか。

色んな泥沼にハマった人たちが、泥をすすりながら、
生にしがみつき、死に飛び込む話。(と思う)
生への欲望、死への滑走、そんな所にご注目いただければ幸いです。

MSPインディーズ『クレオパトラ』
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