『十円玉』
作:谷川俊太郎
1963年7月6日 放送
谷川俊太郎さんもラジオドラマ書いてたんですね。
10円玉がどんどん大きく化けて行くわらしべ長者的物語。
女の奔放な独り言が魅力的。
詩的な言葉のはずみがポンポンポイポイ出てくる。
楽しい。
しかし、途中出てくる
「世界が滅びるなら、最後の一人になってから死にたい。
誰もいない世界を眺めてから死にたい」
みたいな台詞が、なんだか思わせぶりである。
10円から様々な可能性が広がっていく様は魅力的だが、
なんだかどうも孤独が付きまとうような印象だ。
『現代日本ラジオドラマ集成』1989年 沖積舎

【ネタバレあらすじメモ】
どこに遊びに行こうかなと、
歌いながらほっつき歩く女。
彼女の所持金は10円。
と、中年の男に出会い、お茶をする。
10円は100円になって帰ってくる。
電話に10円玉を貸した礼だ。
やったー、100円になったとウキウキしていると
青年に賭けを持ちかけれらる。
勝って100円が200円に。
やったーとワクワクしながら、好きな小説家の家に行く。
サイン本をゲット。
それを売って持ち金が500円に。
立ち寄ったレストランのスロットマシンで遊び、
500円は3000円に。
見知らぬ男に寄付を頼まれ、
「一緒に遊覧飛行してくれるなら寄付する」と。
飛行機で町を見下ろす。
「こんな事して、僕に寄付までするんだから君はお金持ちなんだな」
「ううん、もう全部使っちゃった」
そしてまた、少女は歩きだすのだった。
作:谷川俊太郎
1963年7月6日 放送
谷川俊太郎さんもラジオドラマ書いてたんですね。
10円玉がどんどん大きく化けて行くわらしべ長者的物語。
女の奔放な独り言が魅力的。
詩的な言葉のはずみがポンポンポイポイ出てくる。
楽しい。
しかし、途中出てくる
「世界が滅びるなら、最後の一人になってから死にたい。
誰もいない世界を眺めてから死にたい」
みたいな台詞が、なんだか思わせぶりである。
10円から様々な可能性が広がっていく様は魅力的だが、
なんだかどうも孤独が付きまとうような印象だ。
『現代日本ラジオドラマ集成』1989年 沖積舎
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【ネタバレあらすじメモ】
どこに遊びに行こうかなと、
歌いながらほっつき歩く女。
彼女の所持金は10円。
と、中年の男に出会い、お茶をする。
10円は100円になって帰ってくる。
電話に10円玉を貸した礼だ。
やったー、100円になったとウキウキしていると
青年に賭けを持ちかけれらる。
勝って100円が200円に。
やったーとワクワクしながら、好きな小説家の家に行く。
サイン本をゲット。
それを売って持ち金が500円に。
立ち寄ったレストランのスロットマシンで遊び、
500円は3000円に。
見知らぬ男に寄付を頼まれ、
「一緒に遊覧飛行してくれるなら寄付する」と。
飛行機で町を見下ろす。
「こんな事して、僕に寄付までするんだから君はお金持ちなんだな」
「ううん、もう全部使っちゃった」
そしてまた、少女は歩きだすのだった。
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