『恥知らずのパープルへイズ -ジョジョの奇妙な冒険より-』
著 上遠野浩平
原作 荒木飛呂彦
2011年 集英社
 
"VS JOJO"第1弾!!
上遠野浩平 VS GIOGIO!!
"裏切り者"が辿る運命とは。
 
帯にでかでかと記された
"VS JOJO"
の文字。
人気作家が「ジョジョの奇妙な冒険」を題材に、まさに「ジョジョと勝負」する企画の第一弾。
 
面白いの一言に尽きる。
こんな言い方は妙かもしれないが、これは確かに、
『ジョジョの奇妙な冒険』
なのだ。
そう、作家名を明かされなかったら、荒木飛呂彦その人の作品だと思ってしまうくらいに。
 
ゲスな奴の吐くゲスな台詞、敵味方問わず、志を持った者の高潔な覚悟。
全てに『ジョジョの奇妙な冒険』の血が流れている。
 
愛。
『ジョジョの奇妙な冒険』
への愛としか言い様のない何かが脈々と流れている。
 
物語は第5部、ジョルノ・ジョバーナがギャング・スターとなった後の物語。
一人燻り続けるパンナコッタ・フーゴの元に、幹部となったミスタが訪れる所より始まる。
 
「裏切り者」とされてきたフーゴに光を当てるストーリーは、
一人の人間の精神を巧みに描き出している。
 
ジョジョ好きなら分かる小ネタも随所に散りばめられていて、それがどれも絶品。
読んでいて「うおぉぉぉ!」
と叫びたくなるほど、血沸き、肉踊る熱さだ。
 
ジョジョ好きならば是非読んでいただきたい一冊。
 
最後に一つ、震え立つ台詞を引用しておこう。
 
「それはおそらく、あらゆる人間に共通する人生の目的だ。自分にとっての勇気がなんなのかを知ること―それを一生かかって探っていくのが、すべての人に科せられた宿命なんだ。」