眠りから飛び起きた若者は電車の出口に駆けていく。
ドアが閉まる。
ギリギリセーフ。
と、何かを思い出したように上着のポケットをまさぐる彼。
車中を見ると、床に落ちている携帯電話。

私の下車駅は3つ先。
その時まで誰も手を伸ばさなかったら、駅に届けておこう。

次の駅。
おもむろに携話を拾い上げ下車する女性。

彼女もまた、見ていたのだ。