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劇団黒テント
第69回公演
『平成派遣版 窓ぎわのセロ弾きのゴーシュ』
原作 宮沢賢治
作 山元清多
演出 斎藤晴彦
2010年4月4〜14日
@シアターイワト
チケット 前売り 4000円/当日 4500円/学生 2500円

タイトル通り、平成派遣版の、窓際のセロ弾きのゴーシュ。

この作品、17年ぶりの再演だそうだ。

時代に取り残されてしまい、
今じゃ仕事の出来ない、会社のお荷物的存在のおじさん・ゴーシュ(=斎藤晴彦)

今日も書類をうまく作成できず、
自分よりも若い上司(=滝本直子)にいびられたあげく、残業を命じられる。

はやく終わらせて帰ろうとがんばるゴーシュだが、
どうにも集中できない。

すると事務所の扉の開く音が…

事務所を訪ねてくる面々との会話が、
(だいぶおやじギャグが多いが)軽妙で楽しい。

ゴーシュを演じる斎藤晴彦さんの疲れたおじさんぶり、
そして時折見せるハッスルぶりは見事。
どんな場面でも、ゴーシュから目が離せない。

訪問者たちとの出会いがあった後、
ゴーシュは
「やろうと思えばやれたんじゃないか。」
という言葉を上司からもらい、
ちょいと照れくさそうにつぶやく。

この一言で、この芝居を観に来た甲斐があったな、と。

この一言へ、芝居は向かっていたのだな、という感じがあり、とても印象的なラストとなった。

ただ、訪問者の来訪が若干ワンパターンにも見え、
少し中だるみのようにも見えた。

ゴーシュが正論を言って迷惑な訪問者たちを追っ払っているように見えなくもないので、
もっとこう、ゴーシュとのやりとりの中で、
訪問者たちが個性を発揮できると、
というか、「めんどくさいけどいいやつら」的な感じがあると良かったなぁ、

というのが個人的な感想。

斎藤晴彦さんが魅力的すぎるだけに、
他の面々(若い方が多いように思えた)にもっとインパクトが出てくると、
作品全体のバランスも良くなってくるのではないだろうか。

歌、良かった。