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『ルサンチマン 1〜4』
著 花沢健吾
1巻 2004年7月
2巻  9月
3巻 2005年1月
4巻  5月
小学館 ビッグコミックス
初出 「週刊ビッグコミックスピリッツ」 04年第3号〜05年第12号

冴えない仕事を毎日こなし、彼女もいない、ぱっとしない生活を送る、あと少しで30歳のたくろー。
そんなたくろーがパソコンで現実そっくりの体験が出来る仮想現実゛アンリアル゛のゲームのキャラクター、月子と出会う事から始まる物語。

「現実の世界で彼女が出来ないから仮想現実で彼女を作ってやる」という悲しいスタートだが、仮想現実でもなかなかうまくいかないたくろー。友人のアドバイスもありながら月子と次第に距離を縮めていく様子が面白い。
物語中盤、このゲームの開発者の話や月子が特別なソフトだという展開になる辺りから物語はぐっと加速し、スピーディーに。
3〜4巻は世界を巻き込む怒濤の展開。その中で愛を育むたくろーと月子の姿は非常に切なく、『最終兵器彼女』を彷彿とさせる。
アンリアルからリアルへの攻撃の主導者の正体も、仮想現実が現実を侵食する展開を見せる本作における皮肉な問題提起として非常にぐっとくる。
小さな触れ合いから始まり、小さな触れ合いで終わる構成も素晴らしい。

はっきり言って、面白い。オススメ。