『斜陽』著:太宰治1947年上流階級の家庭が、戦後崩壊・没落していく様を描く。お母さま、娘のかず子、弟の直治、直治が傾倒する作家の上原の人間関係が主軸。かず子の視点からの物語ではあるけれど、この四人の存在感が凄い。戦争から帰還して人が変わってしまった直治、高 ...
2020年10月
【戯曲】コルネイユ『嘘つき男』感想とあらすじ
『嘘つき男』訳:岩瀬孝原題:LE MENTEUR作:ピエール・コルネイユ(1606〜1684)1644年「うわべが心の鏡とは限らないし、顔はさりげなく人を騙すものよ。」シェイクスピア師匠より少し後、フランスでモリエール、ラシーヌ両師匠と同時代に活躍した劇作家・コルネイユ。大学 ...
【読書】西川美和『永い言い訳』
『永い言い訳』著:西川美和単行本2015年/文庫2016年文春文庫【Amazonで見る】「つくづく思うよ。他者の無いところに人生なんて存在しないんだって。人生は、他者だ。」P.331ジョニー・デップに似てると評判で、テレビでも人気の作家・衣笠幸夫が、妻との別れを経験し、同じ ...
【読書】田山花袋『蒲団・一兵卒』感想とざっくりあらすじ
『蒲団・一兵卒』著:田山花袋1930年 岩波文庫【Amazonで購入】『蒲団』は1907年、『一兵卒』は1908年の作品。『蒲団』といえば国語の教科書とかで存在だけが触れられ、「オッサンが若い女の蒲団の匂いをかぐ」変体的小説としての印象が強烈だけれど、読んでみるとそこはほん ...
【随時更新】物販
私が関わっている作品の販売情報など、貼っておきます。 各リンクから詳細ページへ飛べます。 【オーディオブック】Audible、audiobook.jp、AppleMusic、iTunes、noteなどの各種サービスでオーディオブックが発売されています。発売中のオーディオブックを☆こちらのリンク☆ ...
【お知らせ】MSPラボ『ロメオ、エンド、ジュリエット』
母校の明治大学で、年に一回シェイクスピアを上演する明治大学シェイクスピアプロジェクト(MSP)というのがあるんですが、今年からMSPラボ、という小規模公演が始まるんだそうです。で、OBの私、ちょいとお手伝いに呼ばれまして、「演技アドバイザー」という、時々演技のア ...