びょうびょうほえる〜西村俊彦のblog

俳優・ナレーター、西村俊彦のブログ。

2018年12月

2018年も暮れていきますね。私は今年の漢字は「移」もしくは「動」という感じの、色んな動きがあった年でした。今年の目標の一つとしていた、YouTubeチャンネル登録者1000人、も突破し、現在1342人になっています。皆様のおかげ、ありがとうございます。さて、来年はどんな年 ...

『海浜の午後』原題:Rule of Three作:アガサ・クリスティー2004年 早川書房1963年発表の、『海辺の午後』『患者』『ねずみたち』の三本の戯曲を収録した"Rule of Three"三本も入ってれば、一つくらいオチが読めそうなものだけど、そのどれもが「予想外」の結末を迎える。読 ...

『海浜の午後』原題:Afternoon at the Seaside1963年海水浴場らしき所での物語。若者たちが近年集まるようになり、「品格が下がる」とプリプリする夫人がたと、寛容さをしめす旦那たち。そこに現れるとびきりの美女と、飛び込んできたエメラルド盗難事件の噂。いまいち踏み ...

『午前0時の忘れもの』著:赤川次郎1997年 集英社文庫人はみんな、『あのとき、ああすれば良かった』と思うものなんだ突然のバス事故により失われた命。遺族の元に届けられた死者からのメッセージ午前0時にバス停で…亡くなった人々がバスに乗って一時帰ってくる、痛みを乗り ...

『患者』原題:The Patient作:アガサ・クリスティー1963年おもろい。今はもはやサスペンスにありきたりな筋書きかもしれないけれど、基本はこの人が築いたんだなって感がある。莫大な遺産を持つ、病床の夫人が窓から転落する事故が起きた。容疑者は夫、その愛人、妹、弟。誰 ...

『二人小町』作:芥川龍之介1923年2月「女と云うやつにかかり合うと、どんな目に会うかわかりません」これは、完全に戯曲の形で書かれている作品。上演されたんだろうか。言わずと知れた小野小町、小野小町のお友だち?玉造の小町黄泉の使い(色黒、ウサギ耳)神将という四人芝 ...

『袈裟と盛遠』作:芥川龍之介1918年袈裟の旦那・渡を殺しに行こうとする盛遠、旦那になりすまし、部屋で殺されるのを待つ袈裟、その二つの独白から成る短編。こじれた、業の深い恋愛。戯曲のト書きを意識したような短い文章から始まり、盛遠の独白。次いで、袈裟の独白とい ...

Triglav 2nd work『THE  PILLOWMAN』作:マーティン・マクドナー訳:中西良介演出:新井ひかる日程:2018年12月12〜16日料金:前売3000円会場:大森山王FOREST【あらすじ】理由もわからず、取調室に連行された物語作家カトゥリアン。目隠しを取るとそこには、”良いおまわり ...

民話「おとらぎつね」作:茨木のり子1969年5月長篠の合戦でひどい目にあって人をたたるようになった、というきつねのおとらの民話。淡々と出来事が綴られる中に、暖かみというか、なんとも言えぬ情感が漂う。傷に貝殻をくっつける(昔の薬は貝殻に入れて売られていたので、人 ...

『ねずみたち』原題:The Rats作:アガサ・クリスティー(1890-1976)1963年 ミステリーの女王アガサ・クリスティー。戯曲も書いてたんですね。そういえば、『ねずみとり』のロングラン記録、授業で出てきた気がします。似ている題名、こちらの『ねずみたち』は一幕物の短編戯 ...

『ボリス・ゴドゥノフ』作:アレクサンドル・セルゲーヴィチ・プーシキン(1799〜1837)1825年「ああ、王冠というものは、重いものじゃ!」ロシアの大河ドラマみたいな戯曲。おっそろしい雷帝イワンから少し後、継承権を持つ幼い皇子を殺して帝位についたボリス・ゴドゥノフが ...

『カライ博士の臨終 人生の最も厳粛であるべき瞬間に、わたくしがもし笑ひの衝動をおさへることができぬとしたら、いつたいどんな罪に問はれるであらう?』作:岸田國士1951年1月「人間つていふもんは、いつたいなんだ?つまり、解らうとする動物にすぎんのだ」タイトルが長 ...

脚本・演出で参加しておりました一人芝居ミュージカル『ALIVE』無事に終了しました。皆様、ありがとうございます!舞台上には一人でも、こんなに多くの人が関わっていたんですねぇ。一人芝居。一人じゃ出来ない一人芝居。普通の舞台でもそうですが、一人芝居となるとまた、「 ...

『運を主義にまかす男』作:岸田國士1932年3月現代風に言えば、「ニートと就活生がルームシェアする家」が舞台。「果報は寝て待て」が主義の底野と、「犬も歩けば棒に当たる」主義の飛田。この男二人のもとにある日やってくる幸運。軽妙なタッチの短編。二つの主義が服を着て ...

劇団鋼鉄村松 『人造カノジョ〜あるいは近未来のフランケンシュタイン〜』 脚本・演出:バブルムラマツ 日程:2018年11月28日〜12月2日 料金:一般3500円/学生2500円 会場:萬劇場 マッドサイエンティストが恋愛シミュレーションゲームにハマって、その情熱からリアル恋愛シ ...

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