びょうびょうほえる〜西村俊彦のblog

俳優・ナレーター、西村俊彦のブログ。

2018年11月

『メイエルホリドな、余りにメイエルホリドな』作:伊藤俊也2009年【名台詞】「今や、芝居は楽しく、観客を興奮させ、解放するものとなったのです。」「権力は与え、かつ奪う」【感想】作者は映画監督。なんと、『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』の監督だ。なんとかこ ...

『料理昇降機(ダム・ウェイター)』 原題:THE DUMB WAITER 作:ハロルド・ピンター 初演:1960年1月21日@ハムステッド・シアター・クラブ 地下室に男二人。上の階から機械で料理の注文が降りてくる、という謎設定の戯曲。 意味分からん!となるけど、いつかやってみたい戯 ...

12月8〜10日に本番を迎えます、一人芝居ミュージカル『ALIVE』 作と演出で参加しておりますが、 先日、稽古場で撮影した映像を元に予告動画を作りました。 ご興味おありの方、ちょっと見てみて下さい。 詳しい公演スケジュール・ご予約はこちらから! ...

昨年出場して金賞をいただきました、青空文庫朗読コンテスト。今年の第10回には、前回金賞受賞者の朗読披露、というコーナーで参加してきました。15〜20分くらいの作品を、という事だったので、色々迷いましたが、結局好きなものを読もう、という所に落ち着き、中島敦布教活 ...

『狂人日記 他一篇』 作:ニコライ・ゴーゴリ(1809〜1852年) 訳:平井肇 ゴーゴリの、『狂人日記』と『羅馬(ローマと読むらしい)』が入ってる文庫。初版が昭和12年なので、戦前の翻訳ですね。 『狂人日記』は、心だけは身分の高い下っぱ役人が、令嬢に叶わぬ恋をしてどんど ...

芥川龍之介の『蜃気楼--或は続海のほとり--』朗読しました。1927年(芥川が亡くなる年)の3月の作。タイトルにある『海のほとり』は1925年の作。続、というように、「海辺をぶらぶらする」という作風ではありますが、こちらの『蜃気楼』は、不意に不穏な空気が、結構な割合で差 ...

『灯ともし頃』作:岸田國士1925年4月親が上手くいってない家庭の子供二人が、「死んだことにすれば親が悲しんでくれる」という計画を立てる、健気でかわいそうな短編。子供は子供で、精一杯考えてるんだなぁ。【収録】『岸田國士全集1』1989年 岩波書店【ネタバレあらすじメ ...

『民衆の敵』 原題:En Folkefiende 作:ヘンリック・イプセン 1882年今月の末から、堤真一さん主演で、シアターコクーンで上演されるイプセン『民衆の敵』戯曲読みました。【名台詞】「権力がなければ、正義だって何の役にも立たないでしょう?」「この世の中には正しくない ...

『桔梗の別れ』作:岸田國士1930年8月30分くらいの短い芝居中、場が五場ところころ変わる。車窓から見える景色描写など、映像の方が映えそうな戯曲。あるいはリーディング。テニスコート→列車のプラットフォーム→車内→駅→車内と、上演するとしたらなかなかの場面転換だ。 ...

『あの星はいつ現はれるか』作:岸田國士1931年3月葉絵子(はえこ)という主人公の女性が、父、母、気になる男性と、それぞれ二人きりで話す場面で構成される戯曲。父母と話題になるのは「気になる男性」の人物評。これが全く食い違うのが面白い。この悩みを最後本人に、「友人 ...

第15回 明治大学シェイクスピアプロジェクト『ヴェニスの商人』【戯曲あらすじはこちら】原作:ウィリアム・シェイクスピア翻訳:コラプターズ(学生翻訳チーム)演出:山崎心監修:青木豪日程:2018年11月9〜11日料金:無料会場:明治大学アカデミーホールまずはじめに。とて ...

しろうさぎの会『うさぎひとり』脚本:大西伸子演出:坂本鈴(劇団だるめしあん)日程:2018年11月9〜11日料金:一般2500円/学生2000円会場:遊空間がざびぃ劇団だるめしあんの坂本鈴の戯曲講座からスタートしたというこの上演。少し内容に触れて書いてます。子供の頃から人と ...

『取引にあらず』作:岸田國士1929年1月これはもう、落語的な戯曲。煙草屋の主人のもとに、家に帰るまで金がないがすぐに煙草を吸いたい、という若い男が訪ねてくる。男は手持ちの尺八を、金を持って戻る証拠にと煙草屋に預け、家に帰る。すると入れ替わりにやってきた老紳士 ...

『三文オペラ』原題:DIE DREIGROSCHENOPER作:ベルトルト・ブレヒト(1898-1956)初演:1928年訳:千田是也(1961年) まず食うこと、それから道徳。まず貧乏人までがでっかいパンから手前の分を切りとれること、これが第一。「ブルジョアジーの支配がもっぱら犯罪を土台にして ...

『8・15と私の原理』著:宮本研1981年『宮本研戯曲全集1』に収められている、宮本研のエッセイ。工場で働いている時に終戦を迎えたこと、周りの大人の態度がガラッと変わったことなど、戯曲『反応工程』の出来事が、実体験から編み出された物だと感じる事が出来る。タテマエ ...

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