びょうびょうほえる〜西村俊彦のblog

俳優・ナレーター、西村俊彦のブログ。

『耶蘇降誕祭の買入』作:アルトゥル・シュニッツラー訳:森鴎外クリスマスプレゼントの購入にまつわる、男女の二人芝居。一緒にプレゼントを選んで欲しい、という所から始まり「ありあら」という展開になる。軽快で愉快な短篇戯曲。【収録】『鷗外選集 第19巻』1980年 岩波 ...

『アンマーとぼくら』著:有川ひろ2020年 講談社文庫(単行本は2016年)主人公が気がつくと、どうやら母親と三日間を過ごす沖縄の旅らしい。途中途中で差し込まれる回想シーン、人生のあの時に残した後悔。段々と違和感が漂い始め…。あれ、何が起きてるんだろう?ざわざわし ...

『芸能界』著:染井為人発行:2024年/光文社 『正体』の映画化でも話題の作家・染井為人さんの本。元芸能マネージャーという経歴を活かし、芸能界のアレやコレやを描く。黒い噂、SNS依存、ポリコレ、セクハラパワハラなど、芸能界のみならず現代の人々が抱える諸問題につい ...

『怒りー映画のためのシナリオー』原題:LA COLERE -Scenario de film-作:イヨネスコ訳:石沢秀二執筆:1961年12月「みなさま、まもなく、世界の終わりでございます」映画『七つの大罪』監督:シルヴァン・ドムの中の一シーンとして書かれた短篇シナリオ。平和な家庭の風景 ...

『贖罪』著:湊かなえ2012年/双葉社(双葉文庫)Audibleにて。朗読はドラマ版にも出演されていた小池栄子さん。しっとりと、それでいて迫力のある読みがシビレル。 ある殺人事件をきっかけに人生の歯車が狂ってしまった人たちの話。連鎖に連鎖が重なって、とんでもない事態 ...

『鉄輪 丑の時詣りの小戯曲』作:郡虎彦執筆:大正2年3月丑の刻詣り(藁人形に釘打つやつ)の戯曲。あらすじとしては、呪われそうな男が助けを求めて安倍晴明を訪ねるが「えーとね、無理」と言われて絶望する、というもの。なのだけれど、そこは郡虎彦の言葉の美しさ。飾ら ...

『ヴェノム:ザ・ラストダンス』原題:Venom:The Last Dance監督:ケリー・マーセル製作:2024年/アメリカ映画『ヴェノム』のシリーズの三作目・完結作。今回も相変わらず、何も考えずに観て楽しめる映画でとても良かった。エディとヴェノムの漫才コンビの仲はますます深ま ...

『世界文学全集第三十巻ポー、ホフマン集』訳:江戸川乱歩(名義上は乱歩だが、ポーの作品は少なくとも、実際は渡辺温&啓助の訳)改造社おー、江戸川乱歩の訳でエドガー・アラン・ポーが読めるのか!と感激したが、実はポーの作品を訳したのは渡辺温&啓助兄弟だそうだ。昭和 ...

『ゆで卵 ーシナリオー』原題:L'ŒUF DUR -Scenario-訳:利光哲夫1966年【この作家の本をAmazonで探す】「気をつけろ。卵が通るから。」映像のシナリオ。ゆで卵を作るために買い物に行く所から丁寧に説明していく。町中では卵の安全が最優先されたり、調理過程で火のアップ ...

『Q』著:呉勝浩2023年 小学館【この本をAmazonで探す】Audibleで聴了。★Audibleのご加入はこちらから★ロク、ハチ、キュウという、母親の異なる三人の姉弟。困難な家庭環境から脱出する為に知恵を絞った彼らには、ある秘密がある。キュウは並々ならぬカリスマ性を発揮し、 ...

『逆転正義』著:下村敦史2023年 幻冬舎★Amazonでこの本を探す★ 下村敦史さんの作品はデビュー作『闇に香る嘘』『絶声』以来三冊目の読書。Audibleにて。★Audibleへのご加入はこちら★『逆転正義』というタイトル通り、巧みなどんでん返しが沢山仕組まれている。「どんで ...

『欠陥』原題:LA LACUNE作:ウジェーヌ・イヨネスコ訳:加藤新吉初演:1965年3月【この作家の本をAmazonで探す】アカデミー会員の妻が友人と悲嘆に暮れている。アカデミー会員の男が、大学入学試験に落ちたのだ。男は有能な学者だが、学歴に不備があり試験を受け直し見事落 ...

『少女マクベス』著:降田天2024年8月31日/双葉社【Amazonでこの本を探す】【Audible版も間もなく登場】演劇専門の女子高を舞台にして描かれるミステリー。マクベスの上演中に事故死した天才演出家の死の謎を探る、というストーリーで、三人の魔女とかマクダフとか、巧みに ...

『太宰治全集10』著:太宰治1989年 ちくま文庫【この本をAmazonで探す】ちくま文庫版の太宰治全集最終巻。この巻では太宰治の芸術論や人となりがたっぷり味わえるエッセイたちが読める。新潮社の『もの思う葦』の収録作と被る所も多いが、この本でないと読めない作品もある。 ...

『アンドロギュノスの裔 渡辺温全集』 著:渡辺温 2011年 東京創元社/創元推理文庫【この作家の本をAmazonで探す】早逝した作家・渡辺温の文庫全集。 文庫ではあるけれど、これは全ての作品が入ってる雰囲気がある。 江戸川乱歩名義で発表したというポーの翻訳は収録され ...

『石垣りん詩集』 編:伊藤比呂美 2015年 岩波文庫200-1 岩波文庫から出ている、詩人・石垣りんさんの詩集。 詩って本当に、詩人の「人」が見えてくるんだなと実感する。 全体的に静かで、それでいて激しく、何か鋭利な刃物のような感触が漂っている。 厳しい?物悲しい ...

『機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム』監督:エラスマス・ブロスダウ2024年10月ネットフリックスにて配信開始これ、すごかった。アニメ6話、繋げて映画の様に観られるクオリティ。ガンダム知識もさほど深いものは必要なく、かつコアなガンダムファンにも楽しい。戦争映画、 ...

『トロイラスとクレシダ』原題:Troilus and Cressida作:ウィリアム・シェイクスピア執筆時期:1602年【この本をAmazonで探す】「あれはクレシダであってクレシダではない」トロイ戦争を舞台にした、トロイラスとクレシダの恋模様が描かれる。『ロミオとジュリエット』ばり ...

『かどで』作:森本薫初演:1935年1月【Amazonで作者の本を探す】病弱な妻を看病する夫・外彦と、妻の母やす子。そこへ金の無心に来るやす子の弟・仙二郎。そして密かに外彦に思いを寄せる家政婦の千竫子の四人芝居。千竫子に冗談交じりに結婚を迫る仙二郎、外彦に頭が上がら ...

『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』原題:Joker:Folie a Deux監督:トッド・フィリップス出演:ホアキン・フェニックス、レディー・ガガ、ほか製作:2024年/アメリカ上映時間:138分あの話題作『ジョーカー』の続編。待望の続編!という期待感が高まる中、何とも皮肉なメッセ ...

『まど・みちお詩集』編:谷川俊太郎2017年 岩波文庫209-1【この本をAmazonで探す】「ああ、世の中のありとあらゆるもの、みんながみんな、すべて心ゆくままに生きたいものだ」童謡「ぞうさん」の作詞でお馴染みのまど・みちおさんの詩集。詩人・谷川俊太郎さんの編により集 ...

『サムネイルデザインのきほん』著:瀧上園枝2023年 ホビージャパン【Amazonでこの本を探す】サムネイル、動画を作る際にあまり気を使っていなかったのだけれど、あぁ!大事!と思わせられる一冊。デザインにおける色々な手法、構図や色、大きさや文字など、を分かりやすく ...

『父親』作:亀屋原徳昭和14年9月20日放送千代と弟の稔が、故郷の父の元へと戻る道中。千代は、突然家を出た稔を街で見つけ、故郷へ連れ帰るのだ。今は全員として働く稔は、父の元へ帰るのが嫌そう。家に戻っても稔は父と話そうとしないが、父はちゃんと分かっていて…。しっ ...

『紫』作:尾崎紅葉脚色:高田保【Amazonで本を探す】昭和16年8月26日放送尾崎紅葉の小説を劇作家の高田保が脚色したラジオドラマ。医師免許の為に勉学に励む青年を、下宿のタバコ屋や隣の老婆、青年の師匠一家などが励ましながら物語は進む。師匠に、合格するには酒を飲め、 ...

『雨の夜話』作:吉井勇【Amazonで本を探す】昭和2年9月29日放送男4、女2のラジオドラマ。芸人一座の寄席の楽屋を舞台に描かれる人間模様。もう落ち目の老芸人を解雇しようとした所、実は座長の妻の父親だとその男が言い出し…。なんとなく、菊池寛の『父帰る』を連想させる ...

『しあわせな日々』作:サミュエル・ベケット原題:HAPPY DAYS初演:1961年9月「ああ、ほんとにきょうはしあわせな日、きょうもまたしあわせな日になるわ!」登場人物の腰から下が埋まっていて、もう一人はその奥にいてほぼ見えない、という衝撃的設定。埋まっている女・ウィ ...

『ベスト・オブ・ベケット3 しあわせな日々/芝居』作:サミュエル・ベケット訳:安堂信也・高橋康也1991年 白水社【Amazonで本を探す】ベケットの戯曲集、白水社の三冊あるうちの三冊目。ちょこちょことベケットを読んでいるけども、相変わらず訳が分からない。その分からな ...

『芝居』作:サミュエル・ベケット原題:PLAY初演:1963年壺から顔だけが出ている男、女1、女2。顔にスポットライトが当たると話し始める。三角関係にあった三人が、それぞれの主張をし、スポットライトは彼らの証言を聞いているような感じになる。ここは、どこなんだろうか ...

『西湖畔に生きる』監督:グー・シャオガン製作:2024年/中国上映時間:115分マルチ商法にハマってしまった母を救い出す息子の物語、というのを仏教故事になぞらえて展開するストーリー。美しい景色=天国と、人間の狂気=地獄の構図が鮮やかに映し出される骨太映画。詳しくは ...

『記念』作:森本薫1940年5月4日駅で出会う、久しぶりの再会の男女。昔の思い出を語り合い、思い出の品の話をし、やり直そうか、という所で列車が出発。『女の一生』の最終幕をなんとなく彷彿させる。やり直しの効かなさ、そこからの出発。【収録】『森本薫戯曲全集』著:森 ...

『森本薫戯曲全集』著:森本薫昭和43年 牧羊社劇作家・森本薫の戯曲全集。ラジオドラマも収録されてて嬉しい。戯曲数、意外と少ないのか…。【収録作品】ダムにて湯の宿にて一家風寂しい人赦せない行為わが家みごとな女かどで華々しき一族かくて新年は衣裳退屈な時間富島松 ...

『踊り』作:森本薫放送:1941年9月25日ラジオドラマ。琵琶湖周辺、盆踊りの晩。もうじき嫁に行く娘を持つ父母、家出していた息子から手紙が来た老人の想いなどが、踊りの夜に溶けていく。しんみり。【収録】『森本薫戯曲全集』著:森本薫昭和43年 牧羊社【Amazonで本を探す ...

『ダムにて』作:森本薫昭和7年【Amazonで本を探す】子供と大人が、ダムの上で会話。会話の中から、子供の母親は病気で、すごく孤独そうという感じがする。大人は一緒に三越へ行こう、一緒に暮らそうなんて誘う。子供の環境をよく知ってるから多分親戚だろうけど、なんか誘拐 ...

『舵』作:久保田万太郎昭和29年5月28日放送【Amazonで本を探す】おのぶと良吉夫婦、そしてその弟清治の住む家に、姉のおしまが訪ねてくる。なにやら相談事があるらしいが、留守の良吉の噂をするうちに、昔の良吉の恋人の事に話は移り…。「心の舵」というワードが面白い。【 ...

昭和初期〜戦後すぐあたりまでに放送されたNHKラジオドラマの中から、選りすぐりの脚本たちが収録された全三巻の本。ラジオドラマのテキストがこうして残っているのってなんだか嬉しい。今もこういう本、出てるんだろうか?著作権が切れている物も結構あるので、You Tubeで何 ...

『落日』作:八木隆一郎昭和27年4月25日放送【Amazonで本を探す】年老いた夫婦がいる。孫娘の顔を見たばかりだ。二人の息子は戦犯として処刑された。軍の参謀だった父は深く悔いている。自分の経歴が、娘や孫たちに悪く働く事を恐れる。夫婦は、新婚の時に訪れた温泉宿に向か ...

『流木』作:八木隆一郎昭和24年11月3日放送【Amazonで本を探す】「女の人が自分を高めてゆくためには、こんなにも必死にならなければいけないのか……」シベリア抑留から帰った保夫が、妹の勝子と話している。彼の妻の富江は、出ていって姿を消した。男が出来たのだろうと皆 ...

『言葉と音楽』原題:WORDS AND MUSIC作:サミュエル・ベケット訳:安堂信也・高橋康也執筆:1961年末1962年11月13日放送・ラジオドラマ主人・クロウクに仕える召使い「言葉」と「音楽」彼らはそれぞれの方法で主人を喜ばせようとするが、主人は二人の協力を求める。が、うま ...

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